これまでわが国では教会で結婚式を挙げる場合以外は「婚約式」という形式は見られませんでしたが、1ヶ所に集まって結納を取り交わす儀式を一歩前進させた「婚約式」という形が最近行なわれるようになっています。これには両親以外に家族も出席して、お互いの顔合わせをするという効果もあります。仲人のあいさつにつづいて双方の父親が自分の家族を紹介し、それから結納を取り交わすなり、その代わりとして婚約書に署名するなりして、シャンパンで乾杯して会食するというケースで、結婚式場のなかにはこうした婚約式を一組二〜三万円ぐらいで引受けているところがあります。こうした豪華な婚約式でなくとも、適当な場所で結納の取り交わしに代えての婚約式を行なうこともできます。「婚約書セット」が結婚調査センターで販売されていますから、それを求めて婚約日にそれぞれ署名押印し、戸籍謄本、健康診断書とともに取り交わすのが儀式の目的です。仲人(仲立人ともいう)が、「あなた方お二人は双方の介意にもとづいて、本日婚約することを誓いますか」と問い、「誓います」と二人が答えてから婚約書に署名押印します。そして、結納品に代わる婚約記念品を交換するのですが、これまでの結納よりも合理的で費用もかからず簡便ですから、進歩的な仲人はこのような新しいやり方を二人にすすめるのもよいと思います。