アーカイブ

つまみ食い程度の間食

エステティシャンである私はじっくりとA子さんと話し合うことにしました。A子さんは当時病院の婦長さんをしている方でしたので、食事療法に関してはお互いにプロ同士です。私はまず、そのことをA子さんに告げたのです。これにはA子さんもうなずかざるを得ません。理論的におかしいということは、病院の婦長さんである以上、知らないとは言えなかったのでしょう。A子さんは再び涙を流しながらこうおっしやいました。「だって、食べ物がいつもそばにあるんだから、仕方がないじゃない」ご存じの通り、病院の勤務体系は早番、遅番、夜勤の三交代制ですから、当然、生活も不規則になりがちです。しかも当時看護婦さんの控え室には、いつでもいただきもののお菓子や差し入れがあり、誘惑が多かったのです。そしてハードな仕事内容ですから、ついつい甘いものに手が伸びてしまうという気持ちは、私にもよく分かりますし、間食をしてはいけないと申し上げるつもりもないのです。ただ、もしもA子さんのおっしゃる通り、つまみ食い程度の間食だけだったとしたら、ほかの生徒さんの間食とさほど変わりはないはずです。それなのに、A子さんだけが痩せないというのはなぜでしょう。話を突き詰めて聞いてみると、A子さんの場合はそれだけではありませんでした。