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ベンチャービジネスという言葉を、専門家は好まない。やはりどこか泡沫的ニュアンスがあるからだろう。同時に隙間産業という認識もない。一〇兆円規模の産業として成長し得る土壌を、しっかり把握しているからだ。このところ、日本経済新聞、日経流通新聞をはじめ、テレビ、ラジオ、各種の経済紙誌、あるいは一般紙に近いようなものまで、パーク24を取りあげた記事が目立つ。これは何を意味しているのだろうか。たしかに。平成の起業家”というつながりでとらえるなら、「専門家」は格好の題材になり得る。無手勝流に近い手法と先見力で、ひとつの企業をここまで短時間に引っぱってきたパワーは、瞳目すべきものがある。きわめて常識人でありながら、その常識をくつがえす感覚が、そこに備わっている点をみおとしてはならないだろう。駐車場問題における常識とは何か。まず、車は、走ることばかりに気を取られすぎて、これまで停まることにほとんど目が向けられてこなかった。駐車場は、単なる物置としか考えられていなかった。スペースさえあればいいという解釈である。また、駐車場商売は片手間仕事。儲からない。駐車場に入れなくとも、短時間なら警察の目を盗んで違法駐車する。必要な場所に駐車場がないのだから、しかたがない。駐車場にサービスは無用、車が停められればそれでいい。駐車場料金は高すぎる。また、目的の場所から二〇〇メートル以上も離れている。そして、スペース(車室)がぎりぎりで停めにくい。汚い、暗い、臭い。一般的認識からいえば、これらが駐車場に対する考え方、もしくは感覚ということになるだろう。これに対し、一つひとつ回答を当てはめていったのが、パーク24である。もちろん、現段階で、そのことごとくに解決策がみつかったわけでぱない。むしろ、排除していかなければならない障害は山のようにある。手をつけてしまったがゆえに、逆に難問を抱え込んでしまうケースもある。しかし、総体的にいえば、専門家がタッチした部分は、これまでタブーであるが、常識として見過ごされがちなところであった。いわば、無人の荒野であったわけだ。ここがひとつのポイント。先見力のある人間は、だいたいそういう行程を踏み、未知の地平を切りひらいていくのだ。

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