横浜市を取り上げた理由は、ごみ減量やリサイクルのためのコスト計算をしっかりやっているところだ。評価するのは、泣き言をいわず、ごみ処理予算を増やさず、リサイクルを展開している点だ。ペットボトルが有価で事業者に販売できるようになると、容器包装リサイクル法のルートを通さず、独自に事業者と契約して販売した。これについて評価は割れるが、それでも国の方針に唯々諾々と従わず、自分で考え、実行していることは理解できる。リサイクルを進めるにしても、それにかかるお金と、それによって得られる効果(ごみ減量、環境負荷の低減など)を、比較考慮することが大切ではないか。一方、東京都港区などが行っているプラスチックごみ全部をリサイクルすることは、その理念は正しくても、実施に当たってそれにかかるお金と、それでどれだけごみが減るのか、どれだけ環境負荷が減るのかといったことが比較考慮された形跡はない。ごみ袋の有料化は、ごみ減量を進める重要なツールであることは間違いない。しかし、住民に負担させる以上は、そのお金をムダなことに使ってもらっては困る。単なる宣伝活動や、特定の団体や企業のために使うぐらいなら、その分、税金を安くすべきだろう。コスト意識が求められるのは、住民も同じだ。「ごみ減量、リサイクルを進めよ」と、自治体に言うだけでなく、それを実行するにはいくらお金がかかるのかを知り、お金が効率よく使われているかチェックすべきだ。そして、判断するために、すべての情報提供を行政に求めてほしい。情報公開制度を使うのも有力な手段だ。